お子さんの矯正治療を受けるときに問題になるのが乳歯に対する対処です。乳歯のときに歯並びが悪かったり、お顔の成長の状態があまり良くない場合には矯正治療を通じて歯並びの改善をする必要があります。しっかりと矯正治療を受けるには乳歯を抜く必要がある場合もあるのですが、必ずしも乳歯を抜くのがベストな選択肢とは限りません。乳歯の抜歯の必要性について一度詳しく考えて見たいと思います。

矯正治療を受けるときに気になるのが、乳歯の存在です。乳歯を抜くかどうか親御さんとしては非常に不安に思うことだと思いますが、実は乳歯は必ずしも抜かなければならないわけではありません。乳歯を抜くかどうかの選択の決め手は乳歯の下に控えている永久歯の存在です。永久歯というのは乳歯の歯根を壊しながら徐々に生えてくるものなのですが、このときに生えるスピードが遅くなってしまったり、永久歯の生え方に悪影響を与える可能性が検討される場合には永久歯のために乳歯を抜くことがあります。しかし、乳歯というのは永久歯が生えるのに必要なスペースを確保する上でも非常に重要な役割を果たしてくれているものなので、必ずしも乳歯を抜くのがベストな選択とは限りません。乳歯を残しておいたほうがメリットが大きいと判断できる場合には乳歯を残し、タイミングを見計らって乳歯の抜歯を行ったり、そのまま乳歯が自然に脱落するのを待つことがあります。

また、稀にですが、永久歯が不足しているお子さんもいるので、この場合にはわざと乳歯を残して永久歯の代わりに噛めるようにします。乳歯を残すべきかどうかという判断は非常に難しいものなので、専門的な知識が必要な場合には小児歯科の専門家のサポートが必要になる場合もあります。不安なことがある場合にはすぐに歯医者に相談し、治療を受けるようにしましょう。